グラゼニ 9巻

 

 

夏之介の苦難の道は続きます･･･先発として結果を残せない夏之介は元ワイルドワンズの北王子さんと話したことをきっかけにチェンジの時に誰よりも早くマウンドへ行くことを心がけます。するとテンポよく投げれて0点に抑えます。しかし、結局味方の援護がなく引き分けで勝ち星がつかず･･･夏之介自身は先発のコツを掴めた感じがしたので先発から下ろされたくないと願いますが田辺監督は無情にも夏之介に2軍落ちを命じるのでした。

 

と言ってもこれは夏之介を中継ぎへ戻すための調整のためで1軍へすぐ戻す予定でした。しかし、調整のはずの登板で2軍の選手達に打たれまくってしまい結局1軍へ上がれたのは2ヵ月後･･･その頃はペナントレースも終盤でスパイダーズはリーグ4位で3位のチームとクライマックスリーグへの切符を争っていたのでした。そんな状況なのでチームはピリピリムードで消沈の夏之介に構ってる余裕はありませんでした。

 

クライマックスリーグ進出を決める直接対決では実戦から遠ざかっていたのを不安視されながらもノーアウト満塁の大ピンチに火消しを命じられます。しかし、これまで肩を休ませていたこともあり見事0点に抑えてしまいます。さらにこれまで大ブレーキだった金丸が逆転ホームランを打って見事クライマックスシリーズ進出を果たすのでした。

 

クライマックスリーグでは2位のカーナビッツと17ゲーム差あったのですがここでも夏之介がピンチのたびに登板してはサッと引っ込んで流れを変えてしまいます。ギリギリの勝利でしたがリーグを勝ち進み1位のテンプターズに挑みます。テンプターズはカーナビッツにさらに8ゲーム差をつけてぶっちぎりの1位だったわけですがここでも夏之介にことごとく流れを変えられてしまい3位のスパイダーズが日本シリーズへ進んでしまうのでした。

 

奇しくも以前夏之介がラジオで語っていた本当の日本シリーズではないシリーズが自分のチームでしかも自分がMVPとなって実現してしまいました（笑）ここまでは絶好調だった夏之介も日本シリーズでは･･･？というのは次の巻になります。今回はナッツ編がなくてちょっと寂しかったですね。その代わり夏之介の想い人ユキちゃんの番外編があります。なぜ夏之介の通う定食屋さんで働くことになったのかが簡単に紹介されてます。定食屋のオバちゃんは2人をくっつけようと追っかけをして2軍の試合にもユキちゃんを連れて見学に来てます（笑）2600万円の年俸は一般人から見れば高給のように思えますが税金でガッツリ持ってかれたり、色々とお金がかかったりで豪遊生活を送ってるわけでもありません。マンションはちょっと広そうでしたけど車も持ってなかったですしね。それでも選手の平均寿命は8年ほどということですから厳しい世界ですよね。