このはな綺譚 2巻

あの世とこの世の狭間にある温泉宿「此花亭」。そこで出迎えてくれるのは可愛いお狐の仲居たち。季節は秋へと移り、新人だった柚も教育係の皐が感心するほど成長していきます。今回は皐の姉で巫女をしている柊が此花亭へやってきます。姉以上に巫女への想いが強かった皐ですが柊が巫女となって代わりに皐が此花亭へやってきたという経緯があるだけに思う所がありそうですが…

仲居長の桐が皐を柊たちの部屋担当にしますが周りが思うほどの確執はありませんでしたね。むしろお互い表には出しませんが相手の事を認めています。柊が巫女に選ばれたのも元々決まっていた仲居の仕事が性格上到底無理という判断から皐になったという裏話がありました。皐がもし上手くやっていけてなければ神社へ連れて行こうと思いますが柚を始め、いい仲間たちに囲まれているのを見て今回は立ち去るのでした。あの破天荒さでは確かに仲居は無理そうですね（笑）

他には呪いの人形を供養に来たり、水の泡の神・泡那美様が突然来訪してきたり、嘘ばかりつく少女が漂着したり、皐が小さくなる薬を食べてしまって大騒ぎになったりします。

呪いの人形お菊ちゃんは動いたり髪が伸びるだけなので神様などが訪れる此花亭では珍しい現象ではないようですね（笑）現世で気味が悪いと物置に置かれていたので卑屈な性根となってしまいましたが蓮が女の子らしい髪型や服装をしてあげることで一緒に遊びたいという望みが叶って供養も必要なくなります。皐が小さくなってしまった時にも蓮が可愛い服を仕立ててあげたらお人形さんポジションを奪われるんじゃないかとスゴイ目で見てましたね（笑）やはり中々卑屈な気持ちは変わらないようです。

今回はお客様と絡むエピソードは少なく、柚たちの話を描いたものが多かったですね。皐が小さくなってしまった時は柚の肩に乗って指示を出しますが柚ならではのおもてなしで皐も教えることはもうないと太鼓判を押します。桐が眠っている間に大きくなる薬を飲ませてくれたので朝には戻ってましたが何で戻ったか分からない皐に桐がイタズラで異国のおとぎ話を聞かせたので皐は一緒に寝ていた柚がキスをしたせいだと思い込んでドギマギするのでした。本当桐はタヌキですね、狐だけど（笑）ちなみに特典ペーパーでは寝ている皐に桐と棗が奇病にかかって愛の言葉を言わないと目を覚まさないと柚に言わせるエピソードが描かれています。純真な柚はためらいもなく愛を叫びますが起きるに起きれない皐でした（笑）

今回も柚たちはもちろん泡那美様、柊やあやめのお風呂シーンが満載です。カバー裏には本編の没シーンがありますがこれは色々アウトです（笑）

---

このはな綺譚 (2) (バーズコミックス)

posted with amazlet at 16.08.24

天乃 咲哉
幻冬舎 (2015-10-24)
売り上げランキング: 35,995

Amazon.co.jpで詳細を見る