傘寿まり子 1巻

51LD0ybLhpL.jpg

かつては売れっ子作家だった幸田まり子。80歳となった今は短い連載が1つだけですが悠々自適な老後を送っている…と思いきや息子夫婦、孫夫婦と曾孫の4世代が同居して住んでいるため諍いが絶えません。ある日、まり子抜きで家の建て替えを家族が相談したのを聞いてしまいます。さらに同世代の作家仲間の葬式ではその死因を聞いて自分が長生きしすぎて家族に迷惑をかけていると痛感します。思い立ったまり子はリュック一つで家出を試みますが…80歳の家出娘の冒険を描く第1巻!

作者は「あとかたの街」「凍りの掌 シベリア抑留記」のおざわゆき先生です。新連載を始めていたのはどこかで見た記憶があるのですが単行本が出ていたのは気づきませんでした。すでに11月に発売されていて2巻はもう2月に発売予定となってます。

これまでの作品はご両親の戦争体験を元にした話でしたが今回は現在の80代の母親や同世代のお年寄りと接する機会が多くて思いついた作品だそうです。

作家をしているだけあって身体能力は落ちているもののしっかりしていて元気なおばあちゃんなまり子ですがやはり多少記憶があいまいになってたりもします。しかし、それは80年も生きていれば当然出てくる症状であってその程度は家族が支え合って生きていけば問題ない話なのですがその家族が周りに気を配るほどの余裕がなくなってきているということが第1話でまり子の家や作家仲間の葬式に訪れた時に描かれます。物は溢れ、豊かになっているはずなのに人の暮らしには余裕がなくなっています。

終の棲家であるはずの家で自分の居場所が無くなりつつあることを実感したまり子は家を出て部屋を借りようとしますが80歳の老人に契約を渋る不動産屋が多く、ひとまずは若い頃に仕事で使っていたホテルに泊まりますが連泊するわけにもいかずに途方に暮れている所、ネットカフェの存在を知って緊急避難場所とします。

ネカフェ暮らしの中で捨て猫のクロと出会い、その境遇に共感を覚えて一緒にやり直そうと連れて行こうとしますがネカフェは当然出ていかなくてはいかなくなります。そんな時、葬式でも出会った亡くなった作家仲間の元・夫でかつてまり子も憧れていた八百坂さんと再会します。八百坂さんも今は1人でまり子のかつての想いや現在の事情を知ると一緒に暮らさないかと提案されて…というところで2巻へ続きます。

80歳にして2度目の初恋、そして同棲が始まろうとします。序盤は家族だから嫌いにはなれず、だからこそギスギスした空気が嫌になってしまい家を出たものの外に出れば仕事を持っていても80歳の老人に世間は厳しい目を向けます。その中でも同世代のネカフェオーナーや同じような境遇の老人に飼われていたクロ、そしてかつての憧れの人・八百坂さんとの再会がまり子に新しい人生のスタートを予感させます。ネカフェでちょこんと座ったり、コンビニの商品にときめくなどおばあちゃんながら可愛い一面を見せたりと現実の80歳とはまた違うかもしれませんが老女の魅力も見せてくれます(笑)
ネカフェ生活から一転して昔憧れていた男性に同棲を申し込まれたまり子がどんな決断をするか…2巻も楽しみです。普通に考えれば願ってもない申し出なんですけどまり子のアクティブな性格からしてもうちょっと何かありそうですね。


にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ にほんブログ村 漫画ブログ おすすめ漫画へ 


傘寿まり子(1) (KCデラックス BE LOVE)
おざわ ゆき
講談社 (2016-11-11)
売り上げランキング: 130
関連記事
スポンサーサイト

0 Comments

Post a comment