使い魔サンマイと白の魔導師 1巻

優秀な魔導士だったが罠に嵌められて罪人となってしまった白の島のグリン。島を襲った嵐のおかげで牢獄からは出られたが新米魔導師として外界で色々な仕事をさせられる。ある時、希少な魔物と出会うが宝石に封じるのを失敗してしまう。魔物を表に出したままでは重罪となるため人間に擬態させることにし･･･自由を欲する魔導師と食いしん坊な使い魔の凸凹主従コンビの不思議な旅が始まる！

「のこのこ」、「一変世界」などの明治カナ子先生の新作です。実はこの2作しか読んだことがないので雰囲気的には「一変世界」のようなファンタジーとなりますが帯には「坂の上の魔法使い」という作品の次なる本格ファンタジーだそうです。

冒頭から魔導士グリンが気づいたら島の外洋で漂流していて脱走の罪で捕まってしまいます。罪人となってしまうテンポがいいですね（笑）島を襲った嵐のせいで島は壊滅状態でしたが牢獄にいたグリンは無事でした。島の再建のために新米魔導師としてこき使われるグリン･･･という感じで物語が始まっていきます。

依頼をこなしていくグリンは途中で見たこともない魔物と出会います。魔導師は魔物を宝石に閉じ込めて使い魔として使役しますがグリンは偽物の宝石を掴ませて封じ込めに失敗してしまいます。そこで魔物を人間に擬態させ、サンマイと名付けると従者として一緒に旅をすることになります。

現段階ではグリン中心で話が進んでいますがタイトル的にサンマイが上になっているので彼がメインとなっていくんですかね。見た目はイケメンではあるものの、行動は幼児並みです。しかし、魔物としての能力は高いようでたびたびグリンのピンチを自覚なく救っています。言葉や文字を覚え始めてラストではかなり大人びた言葉使いへと変わっていましたね。

相変わらずおどろおどろしいファンタジーな雰囲気の中でキャラの行動は明るく軽いのであまり気負わずに読めます。グリンが結構死にかけてますしね（笑）この凸凹コンビが今後どうなっていくのか楽しみです。

既刊の感想はこちら

---