スティアの魔女 1巻 【いろんな場所をつなぐこの川で私は人を乗せる仕事をしています】

渡し船で行き交う人々を乗せる仕事をしている少女・ハル。魔法を動力に船を動かす渡し守は伝統的な職業であり、流れに関係なく進めるため旅人にとってはまたとない移動手段となっていた。渡し守となってまだ1年に満たないハルであったが彼女が持つ魔力は渡し守としては強大なようで･･･

1話を試し読みして面白そうだったので単行本も購入してみました。渡し船で旅人などを乗せる仕事をしているハルの日常を描きます。魔法を使うことはこの世界では珍しいことではなく、渡し守の職に就いている人は魔法が仕込まれた丈夫な船を魔法で動かしています。ただ、ハルはそれ以上に強力な魔法が使えるようでお客の落とした剣を川底に潜って取りに行った際に襲いかかってきた巨大な魚から魔法で身を守ります。

そんなハルの正体は回を追うごとに少しずつ明らかになってきます。元々は魔導兵として先遣隊に所属して侵攻してきた魔族から領土を奪還するために戦っていたことが過去の回想で分かります。さらにハルの下にかつての仲間・メイシーが訪れたり、まだ兵士として戦っているエゼットと再会したりと過去の話が今後も日常とともに描かれていく感じですね。

渡し守の仕事だけを見れば穏やかな日常のように思えますが世界情勢は魔族が侵攻してきて領土を半分奪われていて、現在は膠着状態へとなっています。ハルの仕事中にも逃亡した魔族と遭遇したりも･･･

侵攻してきた魔族は角や尻尾があったり、使う言語が違いますが見た目はそんなに人間と変わりません。強力な魔族は変身能力も有しているようですが捕虜にして研究したりと魔族に関して解明していることも多いようです。そして、何と一緒に戦っていたメイシーも実は魔族でした。それはハルとメイシーの秘密なのか、パーティー全員が認識していたのか･･･その辺も明らかになっていきますかね。

まだ1巻だけでは世界観やキャラの関係性などが分からないことだらけなので今後の展開に期待したいです。

---

　

スティアの魔女1　　　　　　転校生メデューサと二口女 総集編① Kindle版